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古本倶楽部287号 お喋りカタログ13 |
95.あの人は今「数奇の人今昔の人」 松枝保二 報知新聞社
初版 函付 矢田挿雲序 大正13年6月15日 12,600円 目次をそのまま転載すると、 「加波山の巨魁河野広躰」「福島事件の愛沢寧堅」 「世を捨てた矢野龍渓」「お茶の水大尽八尾新助」 「福島の大獄と平島松尾」「馬関の一撃小山豊太郎」 「今は番頭さん沢田清之助」「獄中のおける河野広中」 「往年の閻魔王堀田正忠」「浮沈四十年栗生武右衛門」 「考へ込んだ坂本金弥」「労農国の国賓片山潜」 「早稲田の先生杉山重義」「其昔の碌堂朝日奈知泉」 「再起を狙ふ鈴木九五郎」「上州の侠雄宮部襄」 「静坐の先生木下尚江」「一介の頑鉄早川鉄治」 「天爵に生くる草間時福」「硬骨教育家菊池謙二郎」 「戦地探偵人犬養毅」「珍型教育家日比野寛」 「神は愛なり村松愛蔵」「ゆける沼南島田三郎」 「女傑の末路景山英」「ここはお国の真下瀧吉」 「盲天外森恒次郎」の二十七名を収録。ああ疲れた(笑)。 短文ながら、かつてマスコミを賑わした人々の消息を伝える、つまり大正末頃の“あの人は今”的な人物評伝です。さすがに今となっては、あまり聞きなれない名前もずいぶん含まれています。 河野や愛沢、平島、沢田は明治十五年の福島事件で国事犯となった人。大阪事件で有罪となった景山英子と、その裁判の検事だった堀田正忠。ロシアに亡命した後の片山潜。「ここはお国の」の真下瀧吉は真下飛泉の名で「戦友」を作詞した人。著名な相場師、栗生武右衛門や鈴木九五郎などの名も見えますね。 主に政治家、実業家を収録していますが、こののちに総理になる犬養毅が、まるで過去の人のように、このメンバーにくくられているのも、ちょっと面白い。のちに五・一五事件の「話せばわかる」「問答無用」、で知られる犬養さんですが、実はこのころは政界を引退していました。ここで「戦地探偵人」と言われているのは、犬養が新聞記者として西南戦争に従軍していた過去を指しています。 その後なんやかや、ややこしい政治事情で、ひょうたんから駒のように総理になっちゃった犬養さん。あげくにテロの犠牲者となるのですが、この事件は、日本の軍国主義を加速する大きな転機となってしまったのはご承知のとおり。 関連商品一覧
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2023年6月 5日 月曜日 | 48665020 リクエスト (2005年9月25日 日曜日 より) |